2017年10月8日 医療講演会

注意:データは当時のものです

 

みえIBD患者会 医療講演会

2017/10/8

 

講演会テーマ

「新しいIBDの治療について」

 

荒木先生がIBD治療を始めたのは2000年

その頃は症状を抑えることで精一杯だったが

わずか20年で粘膜治癒の段階まできている

 

新しい治療法

 

ゼンタコート:ブデソニド

消化管粘膜のみに作用させることを目的として、ターゲット部位で溶解する

 

レクタブル注腸フォーム

ブデソニドがムース状で注腸される

2017年9月27日に認可

 

レミケードもヒュミラも

増量と期間短縮であれば、期間短縮の方が効く

 

UC治療のQOLコストはオランダの研究結果

 

タバコによって、どんなに強い薬を使っても再燃のリスクは非常に高くなる

 

潰瘍性大腸炎やクローン病ががんのリスクを上げるのは、遺伝子の破壊(炎症)が起こるから

 

人ぜんゲノム上の網羅的メチル化解析によって、カメラをしなくてもガンが発生しているかどうかわかるようにキットを開発中

 

日本で潰瘍性大腸炎は20万人、クローン病は5万人

 

 

質問

Q・IBSから潰瘍性大腸炎やクローン病になる確率は?また、そういう例を診察したことは?

過敏性腸症候群は全く炎症所見やおかしいところがないのに、症状だけある人という人を指します。

 

Q・遺伝子の話があったが、子供への遺伝はあるか?

日本人にIBD関連遺伝子は見つかっていない。遺伝に関してはわかっていない

遺伝子の変化によって、ガン化していくリスクを調べることはできる段階にきている

 

 

Q・生物学的製剤と免疫抑制剤(現・免疫調節薬)の違いは?

  イムラン・アザニンは100人に一人、白血球が0になったり、髪の毛が全部抜けたりする

  それは、イムラン・アザニンを代謝できる遺伝子を持っていない人がなることがわかっている

  代謝酵素を持っていれば、何も問題ない。数年以内にはそれがわかると思う

 

  免疫調節薬は、免疫が過敏なのを正常に戻す作用がある

 

Q・徐々にピンポイントかつ副作用がない形で新薬が開発されているという理解でいいか?

 

Q・ストレスとIBDの関係をどう考えるか?

 

Q・添加物を怖がる人がいるが、先生はどう考えるか?

 

Q・クローン病・潰瘍性大腸炎の確定診断が下りない友人がいる、アドバイスを下さい

 

Q・新薬の開発が進めば進むほど、食事療法が軽視されていくと思う。先生はどう考えるか?

  食事制限に関しては、かなり緩和されてきている。荒木先生は厳しく指導しない

  エレンタールを飲むかどうかも患者さんが自分で選択してもらっている。

 

Q・iPS細胞による人工小腸の開発が以前ニュースになったが、実用化に至るのはいつ頃と見ているか?

 

Q・気圧の関係で体調が悪くなるという人が多いが、IBDの患者にも当てはまるか?

 

Q・線維筋痛症や慢性疲労症候群など、自己免疫疾患と言われる病気は合併することがあるか?

 

Q・生物学的製剤を使用することでがんのリスクが上がるということを聞いたことがあるが実際は?

Q・排便が必ず2回ある。残便感がある

  食事をすると、大腸に反射が起こり、便が直腸へ運ばれる

  便意は直腸まで来ないと起こらない、腸が短いので便が柔かいと反射によって何度か

  便意が起きるかもしれない。

 

Q・レミケード・ヒュミラによる副作用として、肌が荒れることがあるの?

  症状が落ち着いている人に見られる症状

 

Q・大腸全摘は高齢でもできるの?

  昔は、大腸全摘をしてJポーチを作る手術は高齢の方にはリスクが高いとされていた

  三重大学では74歳の方を手術した例があるが、その方は元気に生活している

  

 

 

ジブラルタ生命の説明

8歳の子供の平均寿命は105歳

 

長生きする3つの秘訣

 

1、無 タバコは吸わない

 

2、小 食べる・飲む(酒)

 

3、多 動く・接する(人、本、物)、休む

 

 

Q・入院後でも入れるのか?難病指定されていても入れるのか?入れる条件は?

  難病の方の加入は難しい、がんや脳梗塞でも完治して10年ほど経たないと入れない人が多い

  貯蓄型商品、相続に関する商品など、入れるものは限られてくる